あなたが求めたモノクロームの断絶/真島正人
私の体は
うなぎみたいだった
とらえどころがなく
ぬるぬるとして
無意識で
ときおり不在だった
私はどんどんと体が
長く伸びていくのを感じ
うねうねとした
蛇行をして
この街のあらゆる通りを
過ぎていくような感じがした
耳たぶが熱くなり
イヤリングが
はじけ飛んだりまでした
私は
伸びきって
もうどこにたどり着いているのか
わからなかった
戦争だ!
ときめきだ!
LOVEだ!
群集が
若い潔い声で
そんなことを歌唱して廻り
私は耳の穴が大きく
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