あなたが求めたモノクロームの断絶/真島正人
 
んです

ときめきなんです

LOVEなんです

幽霊なんです

船なんです

そこにいません

そんな

手紙の文句が

今頃になって私の唇からはみ出し

うずきのように

とぐろを巻いて

大地に根を張ると

あなたは体から振り絞るような声で

「思い出した」

と言った

夜の

飽和。

核拡散が

ゆりかごのように

新聞を揺るがし

人々もそれに釣られて

眠くなった

みんな眠っている街……



ずっと

経ってから

私は一人で

街を歩いた

時間はもちろん夜で

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