マーキング イエロー/ハイドパーク
 
丸見えだった

目標を定めると
俺は嗚咽を漏らしながら
コックを開放した

立ち上る湯気の下に
とんでもないものが見えた
切れた陰毛が
尿道のじゃまをして
おしっこの筋が
二股に分かれているのだ

その一筋はあろうことか
一階に向けて落下していた

ショートカットの似合う
小柄のウエイトレスさんの
背中の白いブラウスに着弾した

抗生物質を飲み続けていた
俺のリキッドはカキ氷の
レモンシロップのようだった

彼女が上を向く前に
いそいでモノをしまい
節目がちに走って逃げた
パンツの中はびしょびしょ
俺のハートもびしょびしょ

逃亡先の地下
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