マーキング イエロー/ハイドパーク
地下鉄のホームで
とても悩み反省した
くどくど考えた挙句
引き返すことにした
喫茶店に着くと
シャワーを浴びた女の子が
私服に着替えて
キッと睨んでいた
すみません
本当にすみません
せめて
クリーニング代を
払わせてください
頭を下げた俺の
手を引いて
彼女はテーブルに
俺を誘い
二人対面して座った
俺は前立腺肥大のメカニズムを
テーブルを黒板代わりに
指に珈琲を付けペン代わりにして
図解しながら説明した
彼女は最後まで
金を受け取らず
腕を組んでうなずいていたが
よっしゃ、もうええで
と俺を解放してくれた
ありがとう
ありがとう
俺の弱さ
俺の誠意
わかってくれて
ありがとう
そんな訳で
大分巨大化したけど
ソファでポテチを食べてる
君達も良く知ってる
俺の嫁さんが
その時の彼女なのさ
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