確かな過去なら昨日すれ違った誰かに聞きなよ/ホロウ・シカエルボク
 





延髄の隙間に滑落した俺の意識
頭頂から降りてくる存在の微かな明かりを
頼りに
七つの難敵をクライミングした
考えていたより途方もない…
時間を、費やした
頑丈な窓が伝達する外気
長く閉じられた窓を開くことは容易いか?
俺は七つの難敵をクライミングした
暗い暗い澱みばかりの
街角の水路みたいな睡魔ばかりだった
神は硬く目を閉じてトランスしながら
大地を叩いてプリミティブなリズムを演ずる
その裏を捉えて
俺は呻き声を上げ続ける
反響を起そうなんて考えるな
それは確かに届いたという証になどならない
時間を逆流する時の意識
身を屈めて泣くことを忘れた
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