引力/ホロウ・シカエルボク
轟音が
前頭葉を打撃し
頭蓋は中空に
中空に咲くイメイジ
種子は咲けぬ地平に
飛び散り
干乾びながら
次の運命を待つ
飛散した眠り
目覚めは
触れぬ距離を保ちながら…
凍土のような日を悟るとき
切り取られた運命は完結する
それを短絡だと言うなら
アンタは愚鈍なんだ
一〇〇秒の中には一〇〇個の理由があり
それを
拾えるだけ拾って紡ぐことが
この俺の
役割だ
夜に波打際に出る
夜の波打際は明るい
海は
星を跳ねるのだ
触れれば生
潜れば死
もの言わぬものこそが
なにもかもを語るのだ
波打際に立つと
この世で最
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