火の学会の着席順 清水武夫/鵜飼千代子
らせん」。また、振り出しに戻った。そうして、わたしたちは絶望しがちだが、らせんを描きながら、登って行く、それは、直線の階段よりも、距離は長いながら傾斜は緩やか。ガウディのサグラダファミリアのように、何百年かけて完成させるものの、「高さ」を意識しながら、わたしたちは「らせん」を担って行く。「高さ」を意識しながら。
> ほんとうにただしく
> まっすぐなものは
> まがっていることを
受けとめることが出来た幸せ。曲がっているから間違いと、振り下ろされた斧をわたしたちは避けていいのである。
*
火の学会の着席順
前から三分の一ぐらいは
あたまが
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)