Don't Let Me Down/ホロウ・シカエルボク
れる前から母が飼ってたジュウシマツが、代替わりしてから卵を温めなくなってね、だから」
「だけど本当は、剃刀で生き物を切るということがどういうことなのか、知りたかっただけなのよ…好奇心しかそこにはなかったわ」
子供の正義なんてたいていはそんなものよ、と
クタクタになるまで働いてきた俺は少しのビールですぐに酔ってしまう
「なんだか眠い」
眠りなさい、と彼女は言う
そうする、と俺は答える
「だけどその前にシャワーを浴びるよ」
バスルームで服を脱いでいると、彼女が俺を呼ぶ
「ここで私を抱いてくれない?」
そう言って血まみれの手を差し伸べる
俺はなんだか考えること
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)