Don't Let Me Down/ホロウ・シカエルボク
 
こともなくその手を取ってしまう
俺たちはまるでベッドの上であるかのように交わったが、俺は途中からわけの分からない悲しみにとらわれてぼろぼろ涙をこぼしながら放出した、「泣かないで」と彼女は言った、だけど俺はそれを止めることが出来なかった
カーペットが湿原のようになるまで彼女は血を流していたけれど、不思議なことに何の問題もないらしかった
俺も膝や手のひらに傷を受けていた、どくどくと血を流していた
彼女は無表情に俺を見ていた、涙でぐしゃぐしゃになった俺の顔を
俺は彼女の視線を避けるようにバスルームに飛び込みシャワーを浴びた、血が流れなくなるまで身体に湯を浴びせ続けた
部屋に戻ると
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