そしてまた、得体のしれない色を壁面に塗りつけるために/ホロウ・シカエルボク
…水晶体が存分に潤う頃にはもう、身体は様々な意味で蘇生している、意識は往々にしてそれに追いつけない、もしも追い付くことが出来たら!俺たちは芸術なんて言い訳を必要としないだろう、ただそこに在るだけですべてを語りつくすことが出来るだろう…俺は本当はそういったものにこそ成りたいのだ、どんなプロセスも必要としない在り方に…ある程度の機能を小休止させてこのことについて語らなければならないと感じた、ほんの半時間くらい前のことだ…本来知っていることを書きつけるためには緻密なタイミングを読むことが必要になる、それは思考のハンティングだ、猛烈なスピードで脳内を移動するその時だけ必要ななにかを確実に仕留めて引きずり出
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