そしてまた、得体のしれない色を壁面に塗りつけるために/ホロウ・シカエルボク
 
り出さなければならないのだ、つまり詩作とはその戦果を見えるように並べて見せることだ、俺はそのことについて疑ったことはない…狩られた動物たちがただそこに在るだけで生と死のほとんどを語りつくしてしまえるみたいに、狩られた言葉たちにはそれを語りつくすことが出来る、もちろんそれはその都度この俺が、そいつを上手く狩ることが出来た場合のことだが…狩られ、並べられた言葉たちはびくんびくんと痙攣しながら、やがて自分たちがどんなことのためにそこに並べられたのかを知るのだ、それはたぶんこの俺自身よりも早くだ、もしも俺にその意味を知ろうという気があるのなら、俺はそれを一度きちんと噛み砕いて飲み込まなければならないからだ
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