秋の日の女/はだいろ
 
時間も場所も指定され、
70分の短いコースになってしまった。
(ぼくはいつも、80分〜100分で遊ぶ。)
ホテル代がかかるので、
自宅に呼ぶよりお金が余計だけれど、
備え付けのコーヒーを飲み、
テレビを見ながら女の子を待つというのも、
なかなかおつなものだ。
窓をあけると、
谷中の墓地と山手線が見える。

ぼくのうちにはテレビがないので、
地デジがなんとかいうテロップがうっとうしい。
でも、
そのドキュメンタリーには見入ってしまった。
46歳の男と、23歳の女の子が、
ネット難民をしながら、
寄り添って日々を暮らす。
持ち金が、10万円しかなくて、
どうしても
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