輪郭は絹糸の様に緩やかでそれは触れることなくただ行先を追いながら、そしてなにもかも求めるようなことが.../ホロウ・シカエルボク
り掛かってしまったら、そう―ただの見てくれのいい馬鹿みたいなもんで終わってしまうぜ…死から始まるからこそ、それは見極められなければならない、それは有限なのだ、分かるだろう―ひとつの細胞の終わりには、ひとつの宇宙の終わりがある、死骸が折り重なりやがて熱を発して、動いているこの身体は温かい、窓の外が太陽や月や雲や雨によって彩られる、それと同じものがここにもある…これは最小であり最大でもある、それはつまりその中のどんなものでもあり、またその単位は限定されない、つまり―あってないようなものである、あってないようなものというのは、そうと識るか識らないかという部分にこそ意味がある、それは有であり、それは無であ
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