夏の肌/投稿者
 

 
 
 
  <6>
 
  頑丈なバスがゆく
 
  空調が壊れてしまい
  好きほうだいに焼かれながら
 
  頑丈なバスがゆく
 
  乗客がひとり
  またひとりと蒸発してゆく
 
 
 
  夏の下を
 
  みえないけむりを噴きながら
 
  頑丈なバスが走ってゆく
 
 
 
 
<夏の肌>
 
この 確率は
どんなだろう
 
あの人の肌にふれられる
 
この 確率は
どんなだろうか
 
 
 
奔放な繊細な細胞に
惑いながら
 
誘うような拒むような仕
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