連詩 「 知覚 」 よもやま野原・竹中えん・なき・夏嶋真子/夏嶋 真子
 
灰かぶりへの遠い輪生


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遠い遠い昔にあなたが育んでくれた枕もとの小さな小さな物語
Age 1・3・13・17・29 それは繰り返される 紋白蝶のゆらぎを真似て
身体中の円に回帰する たとえばその泣きぼくろ、胸の膨らみ、口の開きに
崩落した廃墟の螺旋階段よ、わたしはおまえを見たくない
目を閉じて胸の前で手を組んで壊れた星の中心でおやすみのキスを待っている


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最果ての図書館ではこの瞬間が記述され決して失われない法則になる
「えいえんを見たいから眼鏡は好きなページに捨てていきます」
不可視の運動を(祈り/渇き)
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