あしたのタケジョー/花形新次
 
森に奴を埋葬した日は雨だった。雨にうたれながら、俺は誓ったんだ。これから豚を食うときは、焼きすぎるぐらい焼いて食おうと。」
「でも、過去の過ちによってその後の自分の人生すべてを犠牲にするなんて・・・それってあまりに悲しすぎない。」ノリちゃんの目には涙が溢れていました。博士はその涙を見て、弁解するように言いました。
「奴に対する気持ちが、そうさせるのはもちろんだよ。でもそれだけではないんだ。なんといったらいいかな、
戦場は、常に死と隣り合わせだ。その日一日を必死で生き延びなければならない。本当に命を燃やし尽くさなければならないんだ。
今の日本に生きる48歳に、そんなギリギリの生き方をしている
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