分解するのが男の子、解剖するのが女の子/手乗川文鳥
 
、嘘つきの男の子はわ
たしを遠くに蹴って、潰えたのがわたしだから。



魚の腹を割いて、臓器を調べる授業から、ずっと水と鉄のにおい
が落ちなくて、脱皮の季節を知る、午后はとても眠いので、鉛筆
が震えて、剥かれていくわたしが絶筆した、鐘が鳴りわたしは更
新されました、はじめまして、まだ眠い。



ヘミホルドラ、魔女の唇の動きは昆虫の輝きに似ている、美しく
ない猫を見つけにいこう、そして道に迷って、誰か知らない人の
家に住もう、美しい猫しかいない世界において醜いわたしは、等
しく美しく年老いていくだろう。



ノートに描いた、女の子の絵が、ウィンクして雷雲は
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