ジュリエットには甘いもの 後編/(罧原堤)
て文字を目にしてるんだからな」
「そうだ、そうだ」等々の声々がおこりはじめた。デブはあわてて、窓ガラスを閉ざし、カーテンで覆った。それから、デブはヘッドホンを耳に当てて音楽を聴き、彼らの罵声を聞かないように努めた。……それから、九時間半時間が経った。
デブは椅子に座らずに、本を読み始めていた。デブの周りにビール瓶が散らばっている。かたづけたかった。
デブの目に見えるものは……
猫が近づいてき、デブの横でとまった。室内は寒い。一人きり。深夜の2時をまわっている。
タバコを何本も吸った。やめられなかった。ずっと起きていてもいいし、ゲームをし続けても良かったが、将来の不安は感じていた。
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