ジュリエットには甘いもの 中篇/(罧原堤)
すってもすいても田んぼかたくちひょうにこわばりついててこれが土とはオラ、思ったこと一度もねえ。これさ岩さ、かたいんだもんこれ、かたくオラのあしさきからふもとの村まで、100ナノメートル、きっこうにしばられたままこれは辱めだ、げきりんにふれる、だがなわでしばられてクワで田をすくしかすべがねえ、春たけなわでしゅんのしゅんさいをあさめしにこさえて、田にでたはいいが、なすすべがねえ。田はもうすかれていてオラのクワがはいりこむ余地あまりねえありさま、惨状がロテイされている、ろこつに、せきららな、ささやきが、肋骨に、あからさまに、かたいんだぜこの土。いっこうにニダメのうちちょうちゃくをくりだせねえ弱腰のままフ
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