ジュリエットには甘いもの 前編/(罧原堤)
だけのことなのだ。私は私の情熱をその発露するままにまかせずに、まるでもう情熱などもてない年頃なのですと言わんばかりに情熱にやられないようその情熱から小出しに小出しに引きちぎってきては熱い恋などもうすまじ、傷つくのが怖いんですもの、なんて臆病風に吹かれてる癖して、冷淡に装って、私はあなた方に関心がないんです、人として最低限の接触はしますが、ふれあいますが、振舞いますが、笛も吹きますが、吹けと言われれば吹きますが、言われなければ吹きませんが、ふるいから落ちる粉をただ見つめていたそんな時代もありましたが、私は何にも興味がないんです、少々劇をたしなむぐらいでなどと、あーっ! 私はこんなことまで口走ってしま
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)