ジュリエットには甘いもの 前編/(罧原堤)
 
。生まれ持っての性質さ。そんな傾向と対策を胸にがっしりとこの浮世に四肢を一本一本降り立たせたわけだ。つまりそれが芸術であるのか芸術でないのか、要するに、それが芸術であるのかそうでないか、わかりやすく述べると、それが芸術だとするとどれほどのものか、それが芸術ではなく猥褻画だとするとどれほどの猥褻画なのか、それを言えるのだ。言うことができるのだ。言うだけの素養があるのだ。教養があるんだ。学があるんだ。華があるんだ。だからさ、見境なく誰でも好きになるんだ。華があるからしかたないんだ。やりたいんだ。いいものを見たいんだ。見たいだけなんだ。無理にとは言わないんだ。いいものを見て心を入れ替えたいんだ。その上リ
[次のページ]
戻る   Point(0)