ジュリエットには甘いもの 前編/(罧原堤)
 
のほうに上昇してきている。人生長生きするもんじゃねえな。これだけの数だ。
「超やべえ! いや待て、いや、待て。あの天狗のお面たちだって俺に破壊されるまえしかめっ面しながら微笑んでたじゃねえか。俺だって人生と戦ってるんだ。逃げるんじゃねえよ、俺。もうこうなったらヒザに抱えてる爆弾を爆発させるしかねえ、そうさ、膝を突き立てて達磨の中心部に行っちまえばいい、入っちまえばいい。こぶし固く握り締めて。ははん!って、忘れてたが絵を握ってんな、障害者の描いた絵をまだ。これは、なんだろう、……そうだな、この絵には確かに、バーカ、俺を知らねえな。バカが。この俺様の絵を見れるだけでもありがてえんだよ。拝みやがれ。俺
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