真夜中の箱の中/ホロウ・シカエルボク
りしながら、あれやこれやと目移りしながら、なにかをしばし眺めていたという腹をそこそこふくらませてくれそうなそんなシチュエーションを探している、おれは満足しない、おれは決して満足することがない、こんな人生にどんな着地点ものぞめないことはそこそこ理解している、そこそこ、そこそこ、そこそこ理解しながらいったいどんな上等な着地点を求めている、そこそこ、そこそこ、そこそこ理解してばかりを繰り返しながら、貧相な合唱団の混声四部合唱のその半数が音を外しまくったコーラスをオールリプレイで聞き続けているみたいな気分になる、そんな気分がなにかましなスタイルを提示してくれるわけはなく、それはすべてそこそこの加減に問題が
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)