遠いかもしれない、未来のはなし。/チアーヌ
た。
「ねえ、知ってる?わたし、妊娠がわかってから、データカードで、さかのぼっていろいろな事を調べていたの。生まれる子供に出そうな病気とか気になるでしょう?重い病気はわたしたちの組み合わせではないだろうけど、ちょっとしたアレルギーの有無とか。で、悪いんだけど、子供の父ということで、あなたのも見ちゃったの。そしたら・・・」
ユージはゆっくりと首をかしげる。
「そしたら・・・。なに?」
「わたしたちの祖先で、なんと、むかし夫婦だった人たちがいるのよ」
「夫婦?それってなんだっけ?」
「だから、結婚してたってことよ、ほら、むかしの制度のこと、習ったでしょ」
「ああ、そうだったね」
「カ
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