クマさんのパン屋さんとウサギさん/ふるる
をすませました。
「傘貸してね。」とウサギさん。
「うん。」
クマさんは窓辺に立ったまま、外の木や葉っぱやお花がみんな濡れてつやつやになっていくのを眺めていました。
「ああ、いいにおい。」
ウサギさんが鼻をひこひこさせました。
「食べる?」とクマさん。
「うんうん。」とウサギさんはにこにこ。
「チーズは?」とクマさん。
ウサギさんは首をふりました。チーズは、あんまり好きじゃないんです。ジャムか、バターがいいな・・・。と思いました。
ウサギさんが好きな、ジャムとバターがあるけど、いまは黙っておいて、食べるすぐ前に出したほうがうれしさが大きいよね、とクマさんは思いました。
そろそ
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