クマさんのパン屋さんとウサギさん/ふるる
 
を飲みました。大きな瓶に入れておいた冷たいお水を、大きなコップで飲みます。ゴクゴクゴクゴク。はー。もういっぱい。ゴクゴクゴクゴク。はー。もういっぱい。飲もうと思った時、おもてのドアーをほとほと叩く音が聞こえました。
「はいはい。」
クマさんはこたえました。
「あたし、ウサギよ。」
クマさんはウサギさんのためにドアーをあけてあげました。
「まだパンは焼けていないよ。」
「知ってるけど、早起きしちゃったから、きちゃった。」
ウサギさんは赤いおめめをくりくりさせて言いました。そしてクマさんの仕事場に入っていって、おみやげでもってきた野ぶどうをテーブルに置くと、椅子にちょこんと腰掛けました。
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