Forgiven white blood/しろう
 
}の私が後に続いて走り出る。
刹那、視界の隅に動く影。
横道の瓦礫の向こうに隠れていたのだろう。
私が振り向きざまにM16を構えるよりも、相手のAK47が火を噴く方が速かった。
腹部を横薙ぎに撃ち抜かれる。
先行の隊員達がすぐさま振り返って敵兵を掃射しつつ駆け抜けるのが、倒れる前にぎりぎり見えた。

市庁舎の壁に辿り着いたらしい、部隊中で最も仲が良かったアレックスの、私の名を叫ぶ声が聞こえる。デイヴィッド、おい、デイヴィッド。私の腹部をいったいいくつの弾丸が貫いたのか分からない。おそらく腹腔内は、ゴリアテの手で鷲掴みにされ握り潰されたハンバーガーのようになっていることだろう。血液が喉
[次のページ]
戻る   Point(1)