無頼ぶる光/
 
無頼ぶる俺の性根照らしてごらん白熱灯
どんなにまばゆく暴いてもなにひとつしゃべってやらない

何も変わらないはずの俺たちの裸眼が
夜毎違うものを見せるのだからもう視力など信じるに足らない

めしどきスプーン投げて家を出る
上腕ぶっちぎってとびだすちぐはぐのサディズムが向かうところ
繰り出す矛先がない、これが俺たちの仕事なのかと論争している工事現場に混ざり
その角を折れた先で燃えている
外灯はいまだけを燃やしている外灯だけが
未来に追いつかぬよう過去に追いつかれないように
バシッ
という発光音とともに焼きついた一瞬背中を燃やす

昼間みたいに明るい
歩き煙草の煙の中で
[次のページ]
戻る   Point(5)