めぐり ひまわり/木立 悟
白と黒が
澄んで灰となり
風に回り
風に旋る
皆たなびき
布にくるまり
渇いたまま
濡れている
風のひとつが
曇に触れるひとつを見ている
着いては生える
影を見ている
水の位置に関わらず
水へ水へ落ちてゆく
色も音も
ふるえ落ちる
端の空に
にじみうたい
透る足跡
霧あびる双子
どうしようもなく抱き
どうしようもなく行う
光の野から
はじかれて歩む
夜ゆく夜から名はこぼれ
金へ金へ沈みゆく
雨が置くもの
またたくもの
うちおろされる指と指の間を
窓は窓に埋めてゆ
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