ボヘミアン/ホロウ・シカエルボク
 
り集まって凝固した
いたたまれなさみたいなものに捕われてため息をついた
真っ暗な空、真っ暗な空に、無数の
銀色の穴ぼこが空いていた
あまりにも遠すぎて死を受け止めてしまうやつら
ポケットの小瓶からウィスキーを一口あおって
そいつらの視線をあまり感じないようにした
ゆっくりと駅を離れ
ささやかに舗装の後を残す道路の上を
あてもなく歩いた
見知らぬ土地で居住区に出会いたいなら
とにかく駅に背中を剥けることだと
いつか旅人が口にしていた言葉
こんな風にそれを試すことになるとは思ってもいなかったけれど
オペラ歌手がウォーミングアップをしているみたいな
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