商業詩誌の潰し方/いとう
。じつはこの特性は前述したネットの特性に
おける短所を凌駕する可能性を秘めている。たとえば前
述の「創作と発表のタイムラグのなさ」も、タイムラグ
を保障するシステムをネット上で作ればよいだけだ。そ
れが可能なのがネットであるし、逆に一篇の詩を数ヵ月
かけて複数人で批評することもできる。詩誌と同じシス
テムをネット上で作り上げることさえ、やろうと思えば
できる。批評しえの欠如が媒体特性に由来すると仮定す
るならば、また別の特性によってそれを打ち消すことが
できるのもネットなのだ。
もちろんそのシステムに人が集まるかどうかはまた別
の問題である。ネットの発展は記録の蓄積から
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