多忙な週末/ホロウ・シカエルボク
 
う明方が近かった
念のためにもう少し女の様子を見て
ソファーにクッションをいくつか置いて眠った
昼ごろ女に揺り起こされた
女はいろいろな感情が入り混じった複雑な表情をして俺を見下ろしていた
説明して欲しんだけど、と女が言うので
俺は逐一説明してそれから
玄関のポリ袋を指さした
女はそれを覗き込むととんでもなくうなだれた
そして何度も何度も詫びた
「ところで」
と俺は言った
「俺の服ならどれでも着て帰ってかまわないけど生憎俺はブラとパンティーは着ないんだ」
ジョークのつもりだったが女は困ったように愛想笑いを浮かべただけだった
「俺でよければ買っ
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