まずまず/ホロウ・シカエルボク
脳裏に漂わせた
とある携帯電話の基地局でトラブルがあって、俺のものも含めて今日はいろいろな連中が種々雑多なコネクションを半ば取り上げられている…すっかり数が少なくなった電話ボックスには長蛇の列が出来ている、最後尾の若い女はもう世の中のすべてに絶望したみたいな顔をしている…俺にはなんの問題もない、一日二日連絡が取れなくたって、トラブルの元になるような関係はアドレスの中に一件だって含まれちゃいない
小さな博物館の屋根の上で、名前の分からないつがいらしい鳥が何かを話している、それはとても良い話のようにも見えるし、何か不吉な兆候について懸念しているみたいにも見える…主に聞き役に回っているやつが、思慮深
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