とうとう聖痕を得てしまった僕の友達について/真島正人
離脱した皮膚の組織が……
君はその、
もっと、
たくさんのものを捨てていくべきだった
皮膚が
更新され
捨て駒のように
切り離すように
君自身ももっと
もっと
たくさんの君の
内側に
潜むものをさ
※
ここから
ここまでと
線引きをして
そこから
好きな場所を覗く望遠鏡が
欲しいけれども
どんな
古い町の
骨董品屋さんにも
置いてはいないよ
君があるものの形を
仮に
聖痕として受け止めたように
そこから幾滴か血が
形而上の出来事のように
流れ出たように
僕は僕なりの
あるものの
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