とうとう聖痕を得てしまった僕の友達について/真島正人
 




午前中に出しておくクリーニング
去年、湿気てしまった愛が化石になり
その代わりに密度が増してる

抱きしめて暖めておいたよ
写真でも撮ろうか

それから
洋服を取りにいこう

だってもう午後

時間の過ぎ去り方は
方程式を逸脱している



戻っていく君

君の誇らしげな顔が
高等部の校舎脇にかすんでいる

君は白い壁によく似合う笑顔で
まっさらな制服に身を包んでいる

汚されることが
約束されているんだ

僕の位置からはよく見えるよ
君のその
新品の制服のカラーににじみこんでいく
土ぼこりと汗と
古くなって離脱
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