キム・ギドク監督 『サマリア』 〜〜ヨルノさんと詩を巡る旅 その2/ヨルノテガム
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少女と父親の知られざる互いの行為(父親が援助交際する娘の跡をつけて行き、憤る)場面において曲調は 運命のためらい のような迷いと混迷の様相をなして不安定で 暗示的な陰鬱さの揺れ動く曲であった 胸を締め付ける静けさをたたえつつ しかし豊かな表情を持っていた
少女と父親が以前に亡くなった少女の母の墓参りをし田舎の山で過ごす場面からラストシーンにかけて音楽は 運命の不安定な歩行から 迷いが解けて真理を掴みかけるような、少し展望がひらけてゆく調べへと変化する
映画は、この親子は、この物語を見守る鑑賞者は、どんな真理に近づくのだろう
この映画表現は人間関係の偶然性を描きつつ、分裂し、途中下車
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