滝業/森の猫
 

甘くみていた
山道の30分は
あたしには

平地の1時間半くらいに感じた
みんなについていくのが
やっと

宮司さんは 遙か前を歩く


滝の音がしてきた

急な斜面を滝まで下る

ここで
男性は ペラペラなふんどし1枚

女性は死に装束のような
一重の着物

もちろん
ノーパン ノーブラ

大きな岩の陰で
ひとり身支度する

宮司さん指導のもと
儀式の唄をうたい

いよいよ
滝つぼの水を胸にかける

ひやっとした
シャワーがあったかくなる前の
あの感じだ

皮下脂肪の低い 男性達はもう
ここで
唇がわなわな震え

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