JOY/ホロウ・シカエルボク
する信者のようだ―その煙草の煙は俺のものより僅かに白く…シンプルだが気高い、お前の在り方はまるで、ミシシッピの河岸に置き去られた懐かしいポップスみたいで…くちずさんでおくれよ、くちずさんでみろよ―コルトレーンじゃこの部屋に充満する居心地の悪い何かを変えることは出来ないさ―俺はお前が鳥になってしまったのではないかと考えて恐怖する、お前の佇まいはまるで飛べなくなった鳥のように過去を飛び、止まり木を探している…どこに行けるっていうんだ、ハニー、そこからどこへ行けるっていうんだい、立ち止まった場所ではどこにも辿りつくことは出来ないぜ…俺はそう言ってみたい、確実にお前の脳に入り込むくらい、耳元に口を近づけて
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