滴下のトランス/salco
 
いながら音楽のように、
オレの搏動を甘美な舌でねぶり続けている女。
ニンフォマニアの処女膜自動再生は実現可能か 

可能だ
真実の、極点へ達した愛憎の中にこそ

オレの執着に見合う運命の女は
やはり奇怪な双子を連れているんだろう
単一の胴体を分け合う愛と憎は相食んで増長して行く、
分離の叶わぬ運命共同体だ
究極の愛は無辺の歓喜であり平安であり無私であると共に
絶え間ない呵責、相克、束縛に他ならない
余りにも激しく欲し合うならば、もう食い合うしか道はない
業苦に満ちた地獄での抱擁にこそ濃厚な陶酔がある
その愛に担保を求めるなら、当然殺すしか術はない
オレは傍らに腐れ行
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