春のまぼろし/黒木みーあ
、わたしのからだは、それらに耐えうる強度を手にした驚くほどタフな、からだ、で、あれたなら、嘘、ばかり生まれることも、なかった。はず、でした。お医者さん、が、言うにはどうも、わたしの、わたしが、わたしであること、にも、原因が、あるらしく、て、(( こ、の、ヤブ!とかなんとか、父がまた、頭の中で叫んでいます。それはいつも遠い、感覚に似ていて、母は、きっとそこには、いません。たぶん家にも、いません。
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暗、転。陽が陰ると、なぜだか世界は暗くなるようで、そんな時はいつも、瞳、の、奥の方、くすぶっていたあたしが顔を出す。おはよう。って、角を曲がった先で、猫。今日は、晴れ、時々曇りみたいだ
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