オドゥ山統一展望台から見る詩/はらだよしひろ
がプガンです
あそこにいるひとたちも
わたしたちとおなじことばをはなします
気分は遠足なのだ
富める国に注がれた笑いなのだ
と、展望鏡から目を離す
思い浮かべる――――
牛車を曳いた農夫
犬と散歩する夫婦
舗装されていない道
禿山の連なり また 連なり
脳裏を掠める(詩が浮かぶ)
ゆるゆると ゆるゆると 川面きらめき
牛車が行けば かなしさが
たおやかに過ぐる いまと
笑うも とめるものなりて
知れず ゆえに 知れず
木 埋もれる 土も
山と 召し
歩くも また いき
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