((心E/D房))/高梁サトル
は機嫌が悪いから」
ひかりを目指して歩いている途中
わかりやすい感情に
どうにも見放されていると感じるかなしい日がある
そんな時は何かを懸命に思い出そうとするのだけど
記憶はどこまでも脆弱で
びっくりするほど呆気なく僕を幻滅させる
「できるだけ取り繕ってるつもりなんだけど、最近さ、チグハグなのよ。
生きる才能ってさ、どこまでもバランス感覚だよね。
人体って、筋肉も神経も骨格も、その他諸々が独立しててさ。
みんなが役割分担して、持ちつ持たれつ、なあなあやってるわけ。
それを統率する為の脳が頼りなかったり嘘ばっかつくと、もうなんてか、下請け器官は烏合の衆でさあ。
その困
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