酩想における散文詩 / ****'01/小野 一縷
して
流れてゆく 私の自身
海面に咲き乱れる紫陽花のような太陽達を回転させる
色彩を幾筋も曳航して。
願いを込めて 投げ入れた錨のように 飛び込んだ
光の鎖が 欲望の起源が 逆らう泡に揺らぎ続けて
そして私はまみれた 新しい境の彩 オウロラに
スプーン一杯の 海の中で
結局 何をも求めることを手放した。
私が吐息を舌に絡めてストローで吸い上げる塩基の海
私は体温で沸かした絵空事を啜っている
この小さな海洋を構成する複雑多数の物質を
体液に 一つに溶かした。
ここで
私は子供のように夢中になって 乾いた唇の皮を剥ぎ続けた
無邪気に
私は子
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