酔歌 - 3 / ****'04/小野 一縷
的に麻薬を体験している
「嫌気がする」 「吐気がする」
それはあんた方の ぼくの詩に対する耐性が
全く低いからだ ただ言葉に酔いたいだけなら
ぼくの酔歌は 適している もっと
ぼくの詩を貪れ
扉が白く眩しく脳内に開いてゆく経過
太陽に ぼくは白く 深く遠く 抱かれている
寝転んで 緩やかな甘さに揺られながら
今 こうして こんな詩を書いている
何度目の こんな夜だろう
憶えている訳もない 何度目かのこんな夜明け
回数より 一度ごとの深度と高度 その振幅の確保が大事だ
ノートに 震えながら 染みこんでゆく
不安定な この心を表している 弱々しい列
か細い詩
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