酔歌 - 3 / ****'04/小野 一縷
 
覚の変化
発汗 吐気 眩暈


剃刀の上の天秤の均衡を 揺れながら執る
ぼくの思考の 絶望と覚醒を往来  
練ってゆく知覚までの扉の奥の真理

10分 
現在ぼくが覚醒していられる時間だ
その10分
ぼくの劣情とエゴが 虹色に鈍く滲んで 垂れ流しになる
裸より開ききっている 週末に

体から内面へ向けて 覚めてゆくんじゃない
心から外面へ向けて 冴えてゆくんだ
芯から円へ円の中の円へ 冷たく鋭く

この詩は 麻薬の摂取により生まれた
即ち 麻薬の体内発現を言語化している
故に この詩は麻薬に冒されている
 
この詩を読んだあんた方は 
生憎にも間接的に
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