蛇たちの天体/吉岡ペペロ
 
めていた

ユキオを心配して常務のイケダはよく電話をくれた
高松営業所半年で倍を実現させているのにも関わらずカタヤマは本社で苦戦しているようだった
電話でのイケダの言葉の端々にそんな雰囲気を感じていた
なんで素直にカタヤマの言うことに耳を傾けないのだろう
恒例になっている週いちどのお酒の席だった
カタヤマにユキオが質問した

先生は本社ではうまくいってないんですか、古参の社員の言うことはじゅう聞いてないんですか、

デザートを決めかねていたツジさんがびっくりした顔をしてユキオを見た

なんでだろう、ぼくは出来てないな、カタヤマがオールバックの髪をフリスクでかきかきして宙を
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