あどけのない空洞/
真島正人
のの
空気から、遠い、
物質
ヴィタミンは
空気に触れ
壊れるらしいが
それは
空気には
破壊されない
在ること
だけを
否定し続け
在ることから
隔てられたが
それは壁を伝い
簡単にここへ来る
ここへ来ることのたやすさに応じ
私たちは消えてゆく
消えてゆく
消えてゆく
みんな
5
目を閉じて
うつぶせに
背骨から
熱い炎が
沸き立つのを感じる
それに焼かれ
皮膚は
引き攣って嘆き
そして
更新される
新しい資質を
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