悪名 / ****'04/小野 一縷
吐気を催す
それは初めて濡れた女性器を見た時の歪な視的感触に似ている
-いつの間にか そんな ちぢれ毛と肉の凹に
かんかん照りに 肉の凸を膨らませる 正常な男子に成長-
ずるずると啜る 静脈で液を貪る
硝子と金属の接合体は 純潔だ
脱皮して間もない 若い男性器と同じく
痛々しく 切なく 刺激的に 美しい
針の挿入はただの前戯で内容液の注入にこそ意味がある
血筋を残す行為の飽きれ果てに未来を夢見るぼくの夢想
その真意に直接流し込まれる精液は白罌粟の涙
白濁液は
ぼくの小学生時代の裏本っていえば不美人ばかり写ってた頃
陽子ちゃんのもこんな色気味悪いのかっ
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