柔らかい命を踏んで楽しんでいると/真島正人
コンビニエンスストアで買ってきた
角瓶を、
おいしくない
おいしくないとつぶやきながら
がぶがぶと飲んでいた
そのまま気がついたらベッドにも横たわらずに
眠っていて、
目が覚めたら朝だった
どんな夜にもちゃんと朝がやってくる
目覚めが
最高だか
最低だか
問題ではない
かえるの歌声が聴きたかった
僕は、
東京が好きになった
※
柔らかい命を
踏んで楽しんでいると
一杯の珈琲が
飲みたくなった
ホンの一杯入れるだけで
ぜんぜん一日の
気分が違う
花柄みたいにうれしそ
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