柔らかい命を踏んで楽しんでいると/真島正人
 


コンビニエンスストアで買ってきた
角瓶を、

おいしくない
おいしくないとつぶやきながら

がぶがぶと飲んでいた

そのまま気がついたらベッドにも横たわらずに

眠っていて、

目が覚めたら朝だった

どんな夜にもちゃんと朝がやってくる

目覚めが

最高だか

最低だか

問題ではない

かえるの歌声が聴きたかった

僕は、
東京が好きになった



柔らかい命を
踏んで楽しんでいると

一杯の珈琲が

飲みたくなった

ホンの一杯入れるだけで

ぜんぜん一日の

気分が違う

花柄みたいにうれしそ
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