アルミニウムのインゴット/竜門勇気
 
は白衣
汚れようも無い白さで
途方にくれている

情報は真理だ
すべてに一つ足りなければ
ただのゴミだけど
いつまでも偽物で
あり続けるのも悪くないと気づいた
素足のままじゃ天国にはいけない
だから別に天国には行きたくなくなった
生きてることに大義名分を付けたかったけど
空を見ても星を見ても
犬を見ても猫を見ても
虫を見ても誰を見ても
人の為なんかに生きてはなかった

千の喪失と一つの継続が同価値で
僕はふざけた犠牲に激怒する
そんな熱が何を生かしたんだろう
何かの役に立たないものを
愛してるヒマだけはなかったってのか
救世主にイエスと応えるヒマはなかっ
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